新聞と経営 2011 7 30
『三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート』には、
このような記事がありました。
(以下、引用)
先日、日本新聞協会加盟各紙と、
与謝野経済財政政策担当大臣との間で、
「新聞社側は、紙面で復興増税を推進する」
「財務省側は、消費税増税しても、新聞に軽減税率を適用する」
という取引が行われました。
この取引の際には、
日本の大手紙の各論説委員が参加していたのですが、
その一人からのリークです。
(以上、引用)
三橋氏は、憤慨している様子ですが、
今の時代、経営方針と報道方針をリンクさせないと、
経営が成り立たないと思います。
新聞社といえども、経営が苦しい。
そのような状況では、「長いものには巻かれろ」という方式でないと、
経営が成り立たないでしょう。
数多くの社員を食べさせていくのには、
やむを得ない決断だったと思います。
もちろん、現場の記者や若い記者は、不満がたまるでしょう。
「これでは、中国のメディアと変わりない」と。
「いや、これでは、政府と原子力産業の癒着と同じだ」と。
いつか来た道 2011 5 7
日本は、戦前、どの報道機関も、戦争を賛美し、
結局、太平洋戦争へ突入していきました。
現代においても、似たようなことが起きています。
昨年、菅首相が、唐突に消費税増税を言い出した時、
多くのメディアも、概ね「そうだ、消費税増税が必要である」という論調でした。
これは、極めて不自然でした。
まるで中国のように情報統制があるのではないかと疑わざるを得ないのです。
これほど多くのメディアがあるのです。
A紙は、財政再建のために、ぜひとも消費税増税が必要、
B紙は、さらに不景気になるから消費税増税反対、
C紙は、消費税増税よりも行政改革が必要であるなど、
いろいろな意見が出てくる方が、自然だと思います。
今後は、活発な議論を期待しています。
日本では、まともな議論もせず、
いつの間にか、その場の雰囲気で物事が決まってしまう場合が多いと思います。
しかし、これでは、戦前と同じです。
高橋洋一氏の「日本」の解き方 301 (夕刊フジ4月22日)
(以下、引用)
復興構想会議が3月14日からスタートした。
びっくり仰天したのは、会議の冒頭で、
議長から復興税の構想が出された。
何も議論していないうちに増税の方向となって、
それをきっかけに、一気に増税ムードが強まってきた。
(中略)
もちろん、この増税論は経済のセオリーに反している。
100年に1回という大震災のショックは、
100年に分割して、現在と将来の国民が負担すべきもので、
そのためには100年国債にするものだ。
しかも、大震災復興では、社会インフラの整備が中心だ。
津波で社会インフラが一掃されたところに新たに作るものは、
社会的な生産力が高く、目をつぶっても、
B/C(ベネフィット=便益/コスト=費用)基準をクリアする。
となると、公共投資理論からみても、
建設公債で財源調達すべきものだ。
こうしたインフラ投資は、
100年間も便益を生むので、財政再建の立場から見ても、
建設国債を発行しても正当化できる。
(以上、引用)
今回の場合(増税論)は、あまりにも露骨で性急過ぎたので、
「根回し」としては、失敗作と言えるでしょう。
こうした状況から、菅政権は、
財務省の支配下にあることが明確にわかるでしょう。
脱官僚を掲げて政権を取った民主党が、これでは泣ける。